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NIGEL CABOURN【ナイジェルケーボン】

MUNSON BOOT[8041562000]BEIGE

価格 47,500円(税込52,250円)

サイズ
NIGEL CABOURN【ナイジェルケーボン】からリリースされるMUNSON BOOT[8041562000]の御紹介です。

事の発端はナイジェル氏が、第一次世界大戦当時の英国軍コンバットブーツを見つけた事に始まる。
100年前の物とは思えない良好なコンディションで見つかったそのブーツはナイジェルの心をとらえた。
過酷な用途を想定され、丁寧に、高いクオリティで作られたそのブーツを、今日の靴として再現したいという思いが彼の中で強まってきたのが始まりである。

今回、ナイジェル・ケーボンがレッド・ウイングとコラボレートしたブーツの第一の特徴はシューラスト(木型)にある。
このブーツには1960年代後半を最後にレッド・ウイングでは使用される事が無くなってしまった『マンソンラスト』が使用される。

1912年、マンソン博士がワシントンの陸軍学校の軍隊衛生学の教授として就任していた時、歩兵部隊用ブーツの為に開発したのが、マンソンラスト呼ばれるそれにあたる。
彼は4年の歳月をかけて、約2000名もの兵士の足を調べ、数1000足の靴のフィッティングについて調査を重ね、このマンソンラストを完成させた。
その後、ミリタリーブーツのラストとして正式採用され続け、現在でも一部のミリタリーブーツに使用される。

このラストの特徴は、足の指先の並びに沿うように造られたつま先部の形状にある。
つま先部の中心から親指にかけて大きく膨らむように造られたこのラストは、足先を強く締め付ける事がない。
外反母趾やハンマートゥといった、靴が足にフィットしていない事が原因となる病気が起こりにくい形状となっている。
また、このマンソンラストはデッドスペースを無くすべく、つま先の長さを最大限短くする事で、ソールや中底、アッパーレザー等の余分な浪費を防ぎ、靴を軽量化する事をも考慮。
このように、マンソンラストは見た目の美しさよりも、兵士達の足を守ると共に、戦場で求められる機能性を最優先に、その設計を考え抜かれたラストとなるのだ。

そして、このブーツには、ナイジェル氏が選んだアーミーグリーンのハリスツィードのライニングが施されている。
ハリスツィードは極めて明確な特色を持ち、世界中で高く評価されているが、残念ながらその「見た目」だけが取沙汰されているケースは少なくない。
このファブリックの特徴のひとつに『ケンプ』が意図的に織り込まれている、という点があります。これについて「粗野な風合い出しの為」と説明される記事があるのだが、厳密に言えばこれは正しいとは言えない。
確かにその通りの風合いを持つのであるが、それは後から付与された機能美のような要素であり、ケンプが織り込まれた最大の要因は耐久性の確保の為である。
ブラックフェイス種羊毛の持つ性質とケンプの持つ特殊性の相乗効果により、対摩擦強度が飛躍的に向上し、ファブリックそのものの剛性が確保されているわけである。
ハリスツイードが「親子三代」に渡って着続ける事の出来る秘密の一端はここにある。
また、ガーメント以上に酷使される事が予想されるライニングに英国伝統のハリスツィードを選択した理由の一つです。

ミッドソールにはアウトソール用に造られたフルベジタブルタンドレザーを使用。
アウトソールにはレッドウイングオリジナルのケミガムコルクソールを使用し、アウトソールを二重にした頑強な造りである。

アッパーレザーには、ナイジェル氏が保有する英国軍ヴィンテージブーツに最も近いレザーを、レッド・ウイング社の子会社タンナーにより製作。
オイルを多く含んだラフアウトレザーは、強靭であると共に粗野な雰囲気を十分に醸し、男の足元を固めるに相応しい風合いとなっている。


最後に余談ですが、この木型(ラスト)を作製したマンソン博士は、1923年の関東大震災時、アメリカ医療救援機構の将軍として日本へ派遣されております。
甚大な被害を受けた東京において、彼らが行った救援活動は数多くの犠牲者を救った事でしょう。
彼はこの活動において、日本の政府から勲章を授かりました。
また、第二次世界大戦においてもマンソンは多大なな功績を残し、英国軍からも勲章を授かっています。


このように、このブーツにはレッド・ウイングの持つポテンシャルがナイジェル氏によって見事に引き出されている。
ナイジェル氏がミリタリー・ワーク・アウトドア分野に深い造詣と、レッド・ウイングの100年余りのヘリテージが融合したブーツであると言えるのではないだろうか。